エレファンテック 技術ブログ

フレキシブル基板製造開発ベンチャー企業 エレファンテック(旧:AgIC)株式会社の技術ブログです。

新しい生産・調達方式「フレキシブルプロダクション方式」

量産品でP-Flex™を採用頂いているお客様から最もご評価頂いているポイントの一つである、「型・在庫を持つ必要のない生産」について解説します。

 

エレファンテックの清水です。
突然ですが、実は私はソフトウェアの開発者とハードウェア(特に電気)の開発者、両方の立場を渡り歩いてきた人間なのですが、その経験から、開発時はともかく、製品化して販売していく部分で、ハードウェアはソフトウェアより遥かに難易度が高い部分があると感じています。
それにはいくつか理由がありますが、やはり「型」「ロット」という縛りが大きいのではないかと思います。ソフトウェアであれば、販売直前まで修正したり、まずは少数のユーザに使ってもらってそれに応じて内容を修正したり、といったことが可能になりますが、ハードウェアの場合はそんなわけにはいきません。量産には型が必要になり、また大ロットで製造しないとコストが下がらないため、図面を製品リリースの数ヶ月前に確定させる必要があり、一度型を作って生産が始まってしまうと、その図面の変更は容易ではありません。
それにも関わらず、顧客の要望の多様化と技術の進歩の加速によって、製品のライフサイクルは短くなり、多品種少量生産が進み、よりハードウェアの量産のコスト・難易度は上がっています。

そこで我々のインクジェット印刷フレキシブル基板「P-Flex™」とともにご提案しているのが、「フレキシブルプロダクション方式」です。

フレキシブルプロダクション方式

上図のようにこれまでの基板製造ラインでは、一度型を作ってしまうと図面の変更にはコストとリードタイムがかかってしまい、一旦量産GOが出てから図面変更が入ると直ちに量産全体のスケジュールが遅れることになってしまいます。
P-Flex™の製造ラインはそれと全く異なる概念をご提供しています。P-Flex™では、完全な型レスで、ナノ金属プリンタによりパターニングを行うため、プリンタに送るデータを変更すれば、瞬時に製造ラインのパターンが変更になります。さらに、ソルダレジストについても同様にインクジェット工程を用いているため、パターン・レジストの図面を瞬時に変更できることになります。

実際にP-Flex™を量産に用いて頂いているお客様でも、量産スケジュールが厳しい中、図面の変更が入ったことがありました。その際でも、電話を一本頂き、修正した図面データをお送り頂くだけで、当日その瞬間から生産図面を変更することができたため、量産スケジュールを全く遅らせることなく進めて頂くことができました。
他にも色々な利点を含めてまとめると、例えば以下のような点になります。

  • 生産が始まってからでも、いつでも何度でも図面変更可能
  • 部品がディスコンになっても、ノンストップで生産図面変更可能
  • 新しいIC、設計に気軽にトライでき、性能向上、コスト削減を実現
  • たまにしか作らない基板でも、型の保存が不要で、すぐ製造可能

この仕組みを「フレキシブルプロダクション方式」と呼んでおり、これをうまく利用頂くことで、「好きな時に、好きな図面で、好きな量だけ」基板を生産・調達することが可能になります。コスト削減や納期削減はもちろんですが、それにより試行錯誤の回数が増やせて、より設計の追い込みができる、というところも利点になっています。

こういった色々な仕組みを作っていくことで、製造の世界をもっと元気にしたい、そういった思いで日々取り組んでおりますので、ぜひお気軽にご相談下さい!

(清水 信哉)

   

   

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